京都東福寺霊源院の紹介ブログ
コロナ禍での法要の変化
3月20日(日)に、檀信徒さんや永代供養墓の方々の春の法要がありました。
彼岸会法要は、ご家族と共にお亡くなりになった方々の追福を祈る毎年行われる恒例の行事です。
以前の法要は、本堂内に参加の方々全員が着座をされて行われてきました。
毎年、200人弱の方々がお越しになっていましたので、本堂内はかなりの過密状態でした。
一昨年はコロナ禍になり、ご住職お一人だけでの読経に切り替えて、皆さんの参加の中止を検討されたそうです。
京都の他の寺院も、軒並み行事の中止を発表していました。
行事の開催方法について筆者にも相談をいただきました。
「コロナ禍の中でも、沢山の方がお墓参りに来られると思いますので、お越しの方にお焼香だけでも・・・」と、提案をさせていただきました。
本堂の入口付近にお焼香台を設置し、あらかじめ設定した法要時間内は、ご住職がエンドレスで読経を勤めるという方法になりました。
また、ご住職のご子息も道場でお修行を終えられたこともあり、お墓参りの方々の墓前で短いお経をあげていただくことを提案させていただきました。
コロナ禍で形を変えた彼岸会法要は今年で3回目ですが、この形の法要に檀信徒さんも慣れてきたようで、受付~お参り~退室をスムーズに行われていました。
お参りの方々とお話をさせていただきました。
以前は1時間近く過密な空間に拘束されていましたが、このスタイルになって身体の負担が減って良かったと仰る方もおられました。
墓前でのご回向も最初は戸惑う方もおられましたが、読経が終わると皆さん喜んでおられているようでした。
霊源院のご住職は、檀信徒さんの声を聴かれて改善できるところは積極的に取り組んでおられます。
少子化の時代に備えた永代供養墓の導入も、近隣の寺院の中では、いち早く行われました。
お寺は、歴史と伝統を重んじる場所ではございますが、見えないところで檀信徒さんのために努力をされています。