関西霊園情報局 お墓のコラム
生前にお墓を建てると縁起が悪い?
元気なうちにお墓を建てると縁起が悪いと仰る方がおられます。
逆に、生前にお墓を建てると「寿陵(じゅりょう)」といって、健康で長生きするという説もございます。
はたしてどちらが正しいのでしょうか?
当サイトは、霊園紹介をさせていただいていますので、「健康で長生きするらしいですよ」とお伝えしたいところですが、それらしい根拠がありません。
寿陵というのは、中国の故事にちなんだ言葉らしいのですが、言葉の所以となっているお墓は「陵」という、とても大きな古墳のようなお墓です。
陵もお墓ですので没後の埋葬の場所には違いありませんが、生前に建てることで権力の象徴として利用され、後世にも威厳を残したいという目的の為に建てたのではないかということは容易に想像できます。
皆さんは古墳を造ろうかと考えているわけではありませんので、寿陵の話には少し無理があります。
土葬の時代のお墓は、亡くなってから建てるのが一般的な考えだったようです。
九州などの地域によっては、「生前にお墓を建てるのは一人前になった証」と考えられていて、鹿児島県出身の筆者の父は早くからお墓を建て、御仏壇を買っていました。
ただ、九州では土葬の時代以前も生前に建てられていたのかは不明です。
縁起が悪いとして、生前にお墓を建てることを毛嫌いしている地域の存在については、今のところ聞いたことがありません。
個人的に縁起が悪いと考えておられる方に対して、縁起が良いものだと説得する話は、思いつくことができませんでした。
最近の世相を考慮した場合では
生前にお墓を建てようと考えている人、お墓は亡くなってから建ててもらおうと考えている人のいずれの場合も「どうせだったら、こんなお墓がいいかな?」という希望はありませんか?
「大きなお墓がいい」「小さなお墓でもいい」「樹木葬がいい」「納骨堂でいい」「海に撒いて欲しい」「家族みんなが入るお墓がいい」「夫婦だけで仲良くは入るお墓がいい」「自分一人だけの気楽なお墓がいい」など、多かれ少なかれ希望があるかと思います。
ただ、「お墓のことは考えたことがない」と仰る人も大勢おられるかも知れません。
考えたことのない方も、是非一度機会をもうけて調べてみてください。
どのタイプのお墓にも、必ず長所と短所があります。
希望しているお墓が、実はイメージと随分違うということがあるかも知れません。
過去には、「自分が死んだ後は子供達がうまいことやってくれる」と言ってられた子だくさんの時代もありました。
一人っ子同士の結婚が増える少子化の時代では、双方の両親のお墓を子供世帯がうまいことやれるかは、とても疑問です。
もしも、ご自身がお墓に関する知識があまりないようでしたら、子供さんはご両親以上に知識がないと思われます。
縁起の良し悪しを考えるよりも、まずはお墓について少しずつでも調べることが大切ではないでしょうか。
筆者の両親と家内の両親ともに、生前にお墓を建てていました。
子供の立場としましては、金銭的なこともありますが「ちゃんと両親が希望した通りの埋葬が出来た」という思いが大きかったです。
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担当 柳田 貴人
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