関西霊園情報局 お墓のコラム
墓石を選ぶ際に知っておきたいこと
墓石は御影石が良いと聞いている
最近では花崗岩を加工してつくられた墓石が多いのですが、もちろん天然の岩石です。
天然の材料ですので、過去には多く採れた岩石であっても、今ではあまり採れないものもあります。
今でも関西では、「墓石は御影石が良いと聞いている」と仰る方がおられます。
御影石とは?
元々は神戸市東灘区にある御影という場所で採られていた石の名前を御影石と云いました。
当時は御影石の人気が高く、関西の石材店では「青御影」「白御影」「黒御影」などと御影石以外の石にも「御影」をつけて販売していました。
御影石の人気にあやかる営業スタイルを行っていたといえます。
御影で採れる石は「本御影」という名前で、一般には流通しないような超レアな墓石になりました。
今でも、墓石に使われる花崗を御影石という通称(ニックネーム)で呼んでいます。
墓石の価格
墓石の材質につきましては、大きく分けて国産材と輸入石材に分かれます。
もともと輸入石材には、安価で高品質の物を求めて商社などが尽力して見つけてきたという経緯があります。
国産材より安価な墓石が多いため、予算を抑えたい方には輸入石材をおすすめいたします。
墓石の寿命
時々お客様より「この墓石は何年くらいもちますか?」という質問をいただきます。
花崗岩の墓石は、国産材や輸入材を問わず数百年以上は大丈夫だと思いますが、正直なところお答えできません。
大気の汚染による酸性雨による影響などで寿命が変わってしまうこともあるのですが、あまりにも長寿命過ぎてよくわからないというのが正直なところです。
歴史のある墓地に行きますと、茶色く変色し表面が剥離していてコンクリートのように見える墓石があります。
この墓石は、砂岩系の石でできている?と、当時の先輩から伺いました。
花崗岩ではない石の場合は、100~150年くらいが寿命のようです。
700年くらい前の墓石も
筆者がよく行く寺院には、鎌倉時代後期~室町時代初期にだけ建てられていた独特な形のお坊さんのお墓があります。
白御影石であることから、おそらく材質は岡山県の北木石(花崗岩)ではないかと思います。
700年近く経った今でも、ひび割れなどもなく普通に建っています。
年代物の墓石は、表面が凸凹しています。
これは、当時の加工技術によるもので、昔はノミ切りといって表面をノミで叩きながら平面をつくっていました。
寺院に建つ墓石の凸凹は、700年近く前に付けられたノミの後ですから、当時のまま残っているのはとても凄いことだといえます。
「安い石は古くなると表面が凸凹してくるんですよ。」は、あまり感心出来ないセールストークです。
墓石のサイズ
墓地の広さに応じた墓石サイズを選んでいただく必要があります。
墓地の近隣に墓石が建てられている場合は、現地で確認をしていただくと良い参考になります。
高齢者も楽々お参り
最近では、高齢者の膝の負担を考慮した立ったままお参りが出来る墓石が流行しています。
背が高くなり見栄えしますので、昔に比べて1件当たりの墓地面積が狭くなっていることも、この流行を後押ししています。
写真:京都桃山霊苑に建てられた墓石
写真のようなタイプの墓石は、北九州に多いように聞いたことがありますが、地上に納骨室を造ってから上に墓石をのせています。
納骨室の容積を広く造ることができて、水が溜りにくいという利点があります。
骨壺のままでの納骨を希望する方は、このようなタイプのお墓も検討してみて下さい。
この記事が皆様のお墓選びの参考になりましたら幸いです。
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担当 柳田 貴人
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近鉄東寺駅近く
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