関西霊園情報局の供養コラム
直葬と骨葬について
時々お寺で合祀墓の納骨のお手伝いをさせていただいておりますが、直葬をされたご遺骨を納骨される方が増えてきました。
ご住職も「コロナ禍ということも関係しているのかもしれませんが、近頃は直葬をされる方が多い」と仰っていました。
直葬とは?
直葬とは、葬儀式や告別式を行わずに直接火葬場に行ってご遺体を荼毘に付すことをいいます。
直葬という文字の中に「葬」が入っていますので、シンプルなお葬式のような印象をお持ちの方がおられるかも知れませんが、葬儀式とは無縁の言葉です。
長年世話になった檀家さんが亡くなられた際に、ご遺族には「御布施はいいから」と読経を希望されました。
葬儀社に連絡したのですが、ご遺体の安置所には入れてもらえなかったそうです。
安置所にはご家族も入れないとの事でした。
「斎場で火葬をされるまでの10分弱の間しかお経をあげさせてもらえなかった」と、残念そうに仰っていました。
事前に遺族と相談をして戒名はお渡しされたそうですが、直葬を希望される方の多くは、お寺から戒名をつけていただくタイミングを失ってしまうようです。
骨葬とは?
骨葬(こつそう)とは、ご遺体の火葬後に、遺骨を前にして執り行う葬儀式のことをいいます。
関西エリアでは、あまり馴染のないお葬式ですが、一部のエリアでは以前から行われているお葬式の方法です。
知り合いのご住職の出身地である信州方面では、火葬後にお葬式を行うことに違和感を感じる方は少ないようで、あえて骨葬という呼び方もしないそうです。
こちらのお寺では、昨年の秋頃より本堂での骨葬が5件行われました。
会館で告別式だけをされた方や直葬をされた方々が、ご納骨当日に本堂でお葬式をされました。
事前にご住職と打ち合わせをされて、骨葬の当日にお位牌を準備された方もおられたそうです。
昨年、遠くから骨葬を見学させていただきました。
本堂での骨葬は、会館でのお葬式のような専門スタッフや司会はいませんので、ご住職とご家族だけのお葬式です。
飾り付けは、お花のスタンドが挟むように、各自でお持ちになられた供物やお写真が置かれます。
華美な雰囲気はありませんが、色々な方々への気遣いがなく、ご供養に集中されていたように感じました。
お葬式が終わりましたら、特にご年配の方の表情は安堵されていたように思いました。
お悩みの方は
直葬をされた方の中には、ご住職にお経をあげていただいた方が良かったのではないか?という思いがよぎる方もおられるのではないかと思います。
骨葬は、元々一部の地域で行われていたお葬式でしたが、関西エリアの寺院でも受付けていただけるところがございます。
お寺さんの多くは、仏事の相談も受付けていますので、お葬式や仏事のことでお悩みの方がおられましたら、一度ご相談をされることをおすすめいたします。
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担当 柳田 貴人
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近鉄東寺駅近く
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電話 075-693-7345(10:30~18:00)
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毎週火曜日・第2第4水曜日定休