お墓豆知識

関西霊園情報局 お墓のコラム

お墓の維持や管理について

皆様の中には、ご先祖様や両親のお墓を承継される方も多いと思います。

一般的なお墓は、主に長男が代々に亘ってお墓を守るものとされてきました。

そこで、お墓の維持に必要な手続きや、今後も維持していく方法について紹介をさせていただこうと思います。

墓地を使用するとは?

一般的なお墓は、寺院・霊園・自治会・公営などの墓地の使用権を確保した上で、墓石を建てることが出来ます。

上記で紹介した墓地には、それぞれに墓地管理者がいます。

墓地管理者は、皆様が使用する施設の維持・事務手続き・水道光熱費やゴミ処分費の支払いなど、お参りの方々が気持ちよく利用していただけるように全体の管理を行っています。

ほとんどの霊園や墓地では、これらの費用を「墓地管理料」として、各墓地の使用者に請求をしています。

墓地使用者は、墓地管理料を定期的に納めることで、墓地の使用を継続することが出来ます。

墓地使用者が亡くなった際は?

墓地使用者として登録をされている方が亡くなりますと、承継手続きを行い家族がお墓の使用権を引き継ぎます。

個人の所有地などに昔からお墓などで、墓地管理者のいない場合は承継手続きを必要としません。

定期的に管理料や会費などを納めていた墓地の場合は、必ず墓地管理者がいますので承継手続きを行う必要があります。

墓地管理料が不要な墓地もございますが、墓地の入口などに、墓石工事や埋葬に関する注意事項の看板のある墓地も、墓地管理者が存在します。

墓地管理者のある霊園や墓地では、使用者が亡くなった際に承継手続きを必ず行う必要があります。

墓地使用者が不明な状態が長期間続きますと、主に墓地管理料の未納が要因になって墓地使用権が抹消されることがあります。

後継人がいない方は?

お元気な間に、まずは墓地管理者に相談をされることをおすすめいたします。

霊園や墓地には、それぞれが独自で設けた使用規程があります。

また、地域ごとに根付いた風習や、墓地内の施設環境が異なるなど、解決する手段は一律ではありません。

墓地管理者に、「過去に似たような境遇の方は、どのようにされてきましたか?」と尋ねてみてください。

墓地管理者は、具体例に基づいたアドバイスをしてくれるのではないかと思います。

  • 永代管理について

  • 永代管理とは、先々の管理料を一括前納する管理料の支払い方法です。

  • 昨今の少子化に伴い、永代管理は使用者の不安の緩和に大きく貢献するのですが、採用している霊園や寺院は、まだまだ少ないのが現状です。

  • 永代管理料を算出するための期間につきましては、霊園や寺院によりことなります。

  • 永代管理は管理料の未納を防ぐなど、色々な意味で遺族の負担が少なくなるメリットがあります。

ご自身のお墓は?

先々には、ご自身(またはご夫婦)が入るためのお墓が必要になります。

アドバイスの内容が、墓石の撤去を必要としないようでしたら、現状のお墓の使用を継続することもできます。

墓石の撤去と墓地の返還が必要な場合は、ご自身の生前墓(合祀墓・家族使用可能な永代供養墓など)の確保も視野に入れて検討された方が合理的だと思われます。

その際は、管理料の未納などの要因で無縁墓にならないお墓を選ぶ必要があります。

ご先祖様の改葬先を確保することで、今までと変わらない継続したご供養が可能になります。

将来に、ご自身(ご夫婦)が亡くなってしまう場合のことを考えますと、安心できる埋葬先の確保にもつながります。

ご先祖様は縁のある土地の方が?

現在お墓の建つ墓地に合祀墓が建っている場合には、墓地管理者の許可を得て、ご先祖様の遺骨を合祀墓に改葬することもできます。

一般的な合祀墓の場合は、全ての遺骨を合祀墓に納骨していただけます。(墓地管理者に確認してください)

もしも、自宅から遠方の場合は、遺骨の一部を新しく確保した自身の生前墓に分骨していただくこともできます。

この場合の分骨の良いところは、今まで通りに近い形でお墓参りをしていただけるという点と、お墓が近くなってお参りの移動が楽になるところです。

まとめ

お墓の維持や管理についての根本的な部分について紹介させていただきました。

あまりお墓参りの経験をされていない方は、お墓参りについては「なんとなく面倒くさそう」と想像をされている方がおられるかも知れません。

しかし、霊園に居りましたら、お彼岸やお盆には沢山の方がお墓参りに来られています。

大きな駅の構内を往来している方々の表情とは違い、お参りの方々は、どこか清々しい雰囲気でお参りをされています。

筆者の場合は、年に3回のお墓参りが習慣になっていて、子供が独立してからは夫婦の恒例行事になっています。

「墓じまい」される方が増える時代ではありますが、亡くなった家族のお墓は出来る限り大切にしていきたいものだと思います。

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