関西霊園情報局 お墓のコラム
建墓の時期について
貴方が知人から仏事に関する質問をされたとします。
知人と一緒に仏事に関わることを考えた場合、まずは「しきたり」が気になる方が多いのではないかと思います。
お墓を建てる時期についても同様に、「しきたり」や「風習」または「寺院が推奨する時期」があるのではないかと、何となく気になるのではないかと思います。
そこで本項では、お墓を建てる時期について紹介させていただきます。
家族が亡くなり納骨を考えている方
建墓の時期や納骨の時期につきましての決まりはありません。
ただし、仏教徒の方は四十九日の忌明けまでは、自宅で弔うのが一般的です。
すでにお墓のある方は、四十九日の法要の後に墓地に移動して納骨法要をされる方もおられますが、お墓の無い方の場合は墓石の施工が間に合わない場合は大半です。
納骨を急ぐ必要はありませんので、充分に検討をした上で墓地の確保や墓石の依頼をされることをおすすめします。
墓地探しから始められる方の場合は、一周忌(お亡くなり後1年経過)や三回忌(お亡くなり後2年経過)を目安に予定される方が多いのですが、一周忌や三回忌までにお墓を建てなければならないということではありません。
一周忌などの法事を目安に建墓の計画をされる方が多い理由は、核家族のお宅が多く、親戚なども含めますと度々集まっていただくのが大変ではないかという気持ちからです。
ですから、一周忌などの法事の日を選ばなくてはいけないという決まりもありません。
生前にお墓を建てようかと考えている方
昔は、生前にお墓の話をしますと「縁起でもない。まだ死なないぞー!」と返答する人が多かったように思います。
土葬の時代が長く続きましたので、墓石は亡くなられてから建てるのが当たり前と考える地域が大半でした。
ただし、地域によっては、墓石は生前に建てるのが当たり前というローカルルールを持つ所もありました。
最近では終活をされている方が多く、子供への負担軽減を考えて生前にお墓を建てる方が増えています。
生前にお墓を建てようかと考える方は、だいたい60歳~65歳くらいの年齢の方々が目立ちます。
ちょうど終活をされている方々の年齢と合います。
お墓を建てる時期につきましては、特に決まりはありませんので、家族の賛同がありましたら進めていただいてよいと思います。
お墓が完成しますと、仏教徒の方はお坊さんにお経をあげていただき開眼法要をするのが一般的です。
生前建墓の場合の開眼法要は、新築祝いのような喜ばしい行事だと考えていただいても問題ありません。
若い頃に郷里より出てこられて、菩提寺との関係が希薄な方は、開眼法要をしていただくことで、寺院との新たなご縁に恵まれることもあります。
仏事のことなどを相談できるお寺さんが出来ることは、とても心強い存在になるのではないかと思います。
お墓の建て替えを考えている方
墓石が古くなったりして墓石の建て替えを考えている方の中には、「〇〇さんの七回忌までは、お墓をさわってはいけない」というお話を時々聞くことがあります。
特にご年配の方の中には、法事の年でないと建て替えをしてはいけないと考えている方がけっこうおられます。
このように考えておられる方について反論をするつもりは一切ありませんが、「〇〇しなければならない」という決まりはありません。
墓石の損傷度合によりますが、倒れそうであったり崩れそうな場合は、周囲に迷惑がかかりますので急を要します。
火葬の時代では、お墓は納骨されている方々の家と考えるのが一般的です。
傷んでいる所の修理や、お墓の新築については、ご先祖様は喜んでくださるだろうという思いで計画を立てて、進めていただければと思います。
この記事が、皆様の墓所選びの参考になりましたら幸いです。
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担当 柳田 貴人
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近鉄東寺駅近く
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電話 075-693-7345(10:30~18:00)
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