お墓の豆知識
ろうそく立て
仏教での灯明
ろうそくの灯りには、道を照らすなど不安を和らげる効果があります。
仏教では、法灯明という言葉があるように、闇を照らし視野を広く持つことで気づかないところを教えてくれるという、人を導く灯りともいわれてきました。
ろうよく立てのお墓での使用例としては、墓前で勤められる納骨法要の際には、ろうそく立てを必ず用意いたします。
法要での使用例
一般的なお墓には、花立てが1対(2コ)ついていますので、ろうそく立ても1対用意します。
これは、五具足(ごぐそく)と呼ばれる仏具の並べ方になります。
花立て1対と、ろうそく立て1対の他に中央に香炉(線香立て)を合わせた仏具が5つ並ぶことから五具足と呼ばれます。
余談ですが、一般的なご家庭にあるお仏壇の場合は、花立てが1つ・ろうそく立てが1つ・線香立てが1つの合計3つですので、三具足(みつぐそく)と呼びます。
ちなみに具足とは、本堂に置かれた荘厳具や、ご家庭で使う仏具と同義語になります。
お墓参りでの使用例
お仏壇のある方は、お墓参りでのローソク立ての使用率が比較的高いようですが、墓地によってローソク立てのあるお墓や無いお墓は様々です。
墓地を拝見していますと、ローソク立てのあるお墓の周囲は同様についている場合が多い傾向にあります
私がまだ若い頃に、お墓参りをされているご年配の女性に、「何故?ろうそくを灯すんですか?」と質問したことがあります。
「灯をつけてあげたら、私が来たことがわかるでしょ♪」とお答えになられて、とても良いお話を聞かせていただけたと思いました。
川の向こうにいるご主人に、ろうそくの灯りで合図を送っている場面が頭に浮かび、とてもロマンチックな光景に感動したことを覚えています。
このご婦人の言葉を聞いて、故人を思う気持ちの大切さをあらためて実感しました。
簡易的なローソク立て紹介
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これらのローソク立ては、風で倒れて割れてしまったり、台風の後にはどこかに転がっていき失くなってしまうことがあります。
できれば、お線香やローソクなどと一緒に携帯するようにした方が良いと思います。
長いローソクは、ローソク立て内にこもった熱で曲がってしまい、ガラスの内側にこびりつきますので、短いローソクの使用をおすすめいたします。
お墓参りの際に、筆者はカメヤマローソクでしたら、豆ダルマか1号サイズを使っています。
この他に、お墓に常設する御影石のローソク立てもあります。
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