お墓の豆知識
お墓用の花立て
最近の墓石の花立てには、花筒用の穴に落とし込むタイプのステンレス花筒が使われています。
花筒の寸法は
ステンレスの花筒の寸法は、墓石花立てにあけられた穴の直径より1~2mm細い太さの物を使用するのが基本です。
墓石の穴よりも、あまり細い花筒を使いますと、風が吹くたびにカタカタ音がしてうるさくなります。
花筒の太さの規格は、墓石に穴をあける道具の大きさによって決められます。
一般的な墓石を造る際に使用する穴をあける道具は、40~60mmの太さの間に5mm刻みで種類があります。
例えば、40mmの穴であれば花筒の太さは39mmになり、50mmの穴であれば太さは48~49mmの花筒が適応します。
穴の深さによって、色々な長さの花筒が用意されています。
花筒が長いほど沢山の水が入ったり、差した花が風で抜けてしまいにくいというメリットがありますが、穴の深さによって長さは決まります。
30年くらい前までは、樹脂製の花筒が主流でした。
樹脂製だったので年月と共に劣化して割れてしまうため、徐々にステンレスの花筒と交換をされるお客様が増えた時期もありました。
花筒を交換する際には、花立ての穴の直径と深さを測る必要があります。
普段から使用するタイプの花筒は、石材店で在庫をしていると思います。
ただ、花筒の大きさも時代と共に流行があって、20年くらい前は太さ48~49mmの花筒が主流でした。
最近では、太さ58~59mmの花筒が一般的によく使われています。
昔の花立ては
昔は、墓石に花立て用の穴をあけただけのものがほとんどでした、
墓石の穴に直接水を入れて花を差すタイプの花立ては、掃除がとても大変でした。
また、花立ての中にたまった水が凍って膨張することで、石にヒビが入ってしまうことが多く、補修の相談をよくいただきました。
ヒビ割れたところにボンドを塗って、一時的に水漏れを止めることは出来ますが、何回か冬を越すとまたヒビが入ってしまう場合も多くあります。
また、穴の中を掃除が大変という点については、何も変わりません。
補修に使えるステンレス花立て
墓石にヒビが入って水が漏ってしまう場合に使うのが下の写真の花筒です。
この花立ては、墓石の接着するベース部分と、水や花が入る筒部分の2分割になっています。
ベース部分は、花立てとして使っていた石の穴にセメントを流し込んで埋めてしまい、そのセメントを利用してベース部分を接着します。
2~3日おいてから、セメントが固まっているのを確認してから筒部分を取り付けます。
取付の際は、筒部分の下側全体が大きなオスネジになっていて、ベースの穴のメスネジに回転させながら取り付けます。
花筒の中の水を交換する際には、筒をクルクル回しながら外して、水子交換したり筒の中を掃除することが出来ます。