京都東福寺龍眠庵の永代供養墓コラム
後悔しないお墓の選び方
最近は終活をしている人も増えています。
生前墓を検討されている方や、ご先祖様の墓じまいをされる方など、終活とお墓はとても関係が深いように思います。
終活に取り組もうと思ったキッカケや、お墓のことを考え始めたキッカケには、やはり子供や家族への負担軽減という目的があるのではないでしょうか。
本項では、少子化や核家族化の中で、後継者の負担を十分に考慮したお墓の選び方について解説させていただこうと思います。
お墓が維持される条件と注意点
まずは、お墓が維持される条件について紹介させていただきます。
一般的なお墓は下記のような条件を満たすことで維持されてまいりました。
1について
最近、納骨堂が突然倒産をして埋葬した遺骨を自宅に引き取らなくてはならないというニュースがございました。
ショッキングなニュースではありますが、墓地使用者に全く落ち度がなくても、お墓のある霊園や墓地が倒産などの理由で閉鎖されてしまいますと、お墓は意味を失ってしまいます。
また、少子化の中では後継者問題を抱えている寺院もございます。
後継者のいい寺院の墓地は、お墓が使用できなくなることはありませんが、兼任する他のお寺のご住職によってはルール変更があるなど、何とも言えない落ち着かない雰囲気が続くように思います。
新たな墓地を検討する方が、墓地管理者の経営状態を把握するのは難しいと思いますが、特に寺院墓地を申し込む際には、お寺の後継者についての確認をしておくと安心だと思います。
墓地の見学を予約する際に、石材店が受付をして現地で説明をし、墓地の申込書の作成などをしてくださる場合が多いように思います。
このような場合も、墓地管理者の情報を納得いくまで尋ねて、寺院墓地であればご住職と面談をしていただくことをおすすめいたします。
2について
霊園や墓地には、墓地使用規程や管理規程など、それぞれが定めた規程がございます。
中でも、墓地使用権の抹消に関する項目は十分に確認をし、理解をしておく必要があります。
一般的なお墓では、墓地使用権を維持するためには、墓地管理料などの納付が義務づけられています。
墓地管理料が長期間未納になりますと、法的手続きの後に墓地使用権は抹消されることになります。
使用権の抹消後は、墓石などの工作物を撤去して整地してから墓地を返還しなければなりません。
このようなことから、少子化の時代を見据えて、ご自身の代で「墓じまい」をする人が増えているのだと思います。
永代管理について
これから墓地やお墓を確保する方は、後継者のあるなしに関わらず「永代管理」のお墓をおすすめいたします。
永代管理は、先々の墓地管理料を前納する支払方法ですので、墓地管理料が未納になるのを防ぐことができます。
無期限に管理料の請求のない墓地もございますが、あらかじめ永代管理料の有効期間が設定されている場合もございます。
永代管理期間が有期間の墓地の場合は、期間が満了後のお墓の処遇も定められていると思います。
これらを参考にしながら、我が家のお墓として有効な期間かどうかを判断しながら、検討してください。
3について
街中の墓地では、天災でお墓が使用できなくなるケースは少ないように思います。
地震などで墓石が倒れたとしても補修などの処置を行えば継続した使用が可能です。
しかし、大がかりな地滑りなどで地形そのものが変わってしまいますと、墓地としての存続は難しくなってしまいます。
最近は、ゲリラ豪雨などでの災害が発生することもありますので、山の斜面や大きな川の近くなどの場合は、墓地申請の際には地形にも注意をする必要があります。
後悔しない我が家のお墓選び
これまでにお墓を確保された方々は、様々な理由で場所を決められたことと思います。
ここでは、お墓を選んだ際の主な理由について紹介させていただきます。
1について
30年くらい前は、都市部では自宅から近いという理由で墓地を決める人が多かったように思います。
最近では、仕事などの関係で子供が遠方で暮らす核家族化が進んでいます。
そのため、自宅からお墓参りできる距離で、近くに新幹線の停車駅があるなど、遠方に住む家族も意識した墓地選びをされることが一般的になりました。
2について
墓地を見学に行った際に、突然「どのくらいの予算をお考えですか?」と尋ねられても困る方がほとんどだと思います。
実際には、このような質問をする墓地のスタッフはおりません。
そのため、インターネットなどを利用して、あらかじめ多くのお墓の費用を調べておく必要があります。
一般的なお墓を建てる際の必要な費用
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墓地使用料(非課税)・墓地管理料(先々にも定期的に納付)・墓石費用
永代供養墓の場合での必要な費用
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墓地使用料(非課税)・永代管理料・墓石費用・永代供養料
合祀墓の場合での必要な費用
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納骨料・彫刻料(必要な場合のみ)・永代供養料(必要な場合のみ)
個々のお墓の費用や内訳を調べていくうちに、我が家の家族構成に適したお墓の候補があがっていくかも知れません。
候補を絞る際には、総額だけを見て判断するのではなく、内訳や追加費用なども調べながら比較をされることをおすすめいたします。
3について
まずは、お墓が維持される条件を満たした墓地を選ぶことが必須になります。
ご家族が安心して永続的にお墓の維持が出来る墓所は理想といえます。
お墓を持つ上での不安要素
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お墓参りをする家族がいなくなった後のこと
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雑草や枯花の処理などお墓の汚れ
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檀家の場合での寄付など
- 故人様のお供養の状況(永代供養墓の場合)
これらの不安を解消し、先々まで安心してお墓参りをしていただくためには、まずは墓地使用規程をご確認ください。
墓地によっては、後継者が途絶えそうなお墓について救済処置などの規程を設けている場合がございます。
また、都市部にある多くの墓地では枯花の定期的な回収をするなど、気持ちよくお参りしていただけるように取り組んでいます。
都市部では、檀家条件のない墓地の募集をしている寺院が増えていますので、檀家条件のない寺院では寄付に怯える心配もなくなりました。
永代供養墓を受付している寺院では、個々に故人様の供養をしているケースもありますが、実際にはその場に立ち会えないので不信感を持つ方もおられるのではないかと思います。
最近では、家族を交えた定期的な合同法要を行っている寺院も増えてきましたので、これらも含めて墓地使用規程をご確認いただければと思います。
まとめ
今回は、屋内墓所や樹木葬などのお墓の種類についての説明には触れませんでした。
お墓には様々な種類がありますが、どのような種類のお墓を選ぶ際にも、安心して維持できるお墓が良いことには変わりありません。
また、家族構成や家族が住む場所、ご予算などは各々違いますので、お墓選びについての正解は家庭ごとに違います。
少子化の中では、家族以外のサポートを受けることのできる寺院墓地の人気が高まってまいりました。
特に永代供養のお墓の人気が高く、お墓を選ぶのと同時に安心して相談できる寺院との出会いを望む方が増えています。
今回は、後悔しない我が家のお墓選びとして、選ぶ際の注意点に絞った解説をさせていただきました。
皆様のお墓選びの参考になりましたら幸いです。
- 有限会社 オフィス石太郎
- 担当 柳田 貴人
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