永代供養墓の正しい知識

永代供養墓の正しい知識

最近、大学生の方とお墓や永代供養についての情報交換をさせていただく機会に恵まれました。

情報のやりとりをさせていただく中で、永代供養墓・永代供養・法事や供養について、かなり間違って認識をされていましたので、あらためて解説をさせていただくことにいたしました。

 

永代供養を頼んだら法事をする必要がないのか?

永代供養とは、遺族とお約束をした内容に基づいた供養を、定期的に継続して寺院が行うことをいいます。

遺族の方々は、日常の生活の中で故人に感謝をし、日々の供養を継続いたします。

法事についてですが、例えば一周忌を例にあげますと、一周忌は小祥忌とも呼ばれています。

「少しおめでたい」という意味の言葉が使われていて、違和感を感じる方が多いかと思います。

小祥忌は、ご主人を亡くされたお宅では、経済的なことや様々な試練に耐えて一年を迎えることが出来たことを、親戚縁者で喜び合う機会でもあるのです。

また、お子さんを亡くされた家庭では、大きな悲しみの中で迎えた一年を皆で励ましあう行事でもあります。

また、三回忌は大祥忌とも呼ばれ、小祥忌の翌年に親戚縁者が遺族を囲み、さらなる無事を喜びあう行事になります。

七回忌は超祥忌と呼び、深い悲しみを乗り越えた遺族を親戚縁者が祝う行事でもあります。

お亡くなりになった方に、心配ごとがあるとするなら、やはり残された家族の事だと思います。

小祥忌、大祥忌、超祥忌を通じて、遺族の無事を報告することが一番の供養と考えられていたのかも知れません。

古き時代の習わしが現代でも通用するかは別としまして、過去には一生懸命にお経をあげるお坊さんの後ろでは、このような思いやる気持ちがつながっていました。

大学生氏からいただいた文章の中に「永代供養を頼むと、お墓の管理や故人の供養を全て寺がしてくれますので安心です」「永代供養をお願いしたら法事をする必要はありません」という一説がありました。

もしかして、検索をするとこのような文章があって、それを真に受けてしまったのかもしれません。

結婚をして授かった赤ちゃんが、もしも不幸にも亡くなってしまった時に、「永代供養をお願いしたから法事をする必要もなく安心しました」という心境でいられるかは大いに疑問です。

法事をするかしないかは、それぞれの考えがあって当然だと思いますし、各自の自由だと思います。

もしも「永代供養を依頼すると故人の供養から解放される」というような表現の文章がありましたら、明らかに間違いです。

永代供養の依頼を受けたお寺は、お約束した内容の供養を継続して行いますが、大半の遺族は故人への感謝を忘れずに供養する気持ちで日々を暮らしています。

 

永代供養墓には、お墓参りは必要ないのか?

永代供養墓は、お墓参りの必要がない特殊なお墓だと勘違いをされている方がおられるようです。

実際に永代供養墓に納骨を済まされた方は「まさか?そんな勘違いをされている人がいるとは??」と思われるのではないかと思います。

もちろん、お墓参りに行くか行かないかは、各自の自由です。(永代供養墓の大半は雑草が茂るような広さのお墓ではありませんが、広いお墓の場合は定期的な墓地の清掃が必要です。)

永代供養墓だからお墓参りに行く必要はないということはありません。

永代供養墓も、故人を偲ぶ大切な場所であることに変わりありません。

 

永代供養とは?

永代供養を永代経という寺院もございます。

ご供養の内容は、寺院により異なりますが、大きく分けて3つのタイプがございます。

  1. 年牌 年に一度お亡くなりになった月日(祥月命日)に読経し供養をされています。
  2. 月牌 毎月のお亡くなりになった日に読経し供養をされています。
  3. 日牌 毎日読経し供養をされています。

永代供養墓では、定期的な合同法要を行っているところが多く、毎年の霊園が定めた日に供養を行っています。

合同法要では、遺族の参加を呼びかけているところも多く、家族が囲む中での読経が行われています。

 

永代供養墓とは?

もともとは、永代供養がついた墓石タイプのお墓のことを永代供養墓と呼んでいました。

過去には不明瞭だった永代供養料を含む価格設定がされているため、必要な費用が明瞭になり菩提寺を持たない方にも永代供養が身近なものになりました。

永代供養墓の特徴の一つに、永代管理があります。

従来型のお墓では、お墓の維持費である墓地管理料を定期的に納める必要がありました。

永代管理では、先々の管理料を一括前納しますので、後継者への負担は軽減されます。

もう一つの永代管理のメリットは、管理料未納による墓石撤去の心配がないことです。

永代管理は、少子化の時代も安心して建墓することができる礎ともいえます。

永代供養につきましては前章をご参照ください。

『永代供養+墓地+墓石+永代管理=永代供養墓』になりますが、永代供養墓の人気を受けて、樹木葬や室内墓地も個々にアレンジを行うことで永代供養墓の仲間入りをいたしました。

 

永代供養墓の人気の理由

少子高齢化の時代では、永代供養墓のように無縁墓地として処分されないお墓が必要になります。

また、核家族が一般的になってきますと、従来のお墓のように1か所のお墓を遠方に住む子孫が守り続ける仕組みでは無理が生じてまいります。

火葬の普及とともに、一つの墓石を子々孫々に亘って使用する風習が生まれました。

今では、この風習ではお墓の維持ができなくなり、墓じまいをされる方が増えています。

永代供養墓を希望される方の多くは、夫婦でのお墓を求めてお越しになっています。

まずは、夫婦でいつまでも仲良く静かに眠る墓所を確保されてから、先々に「子供たちが、このお墓に一緒に入るのも良し、子供が住む街に新たなお墓を建てるのも良し」というような柔軟な考えを持っておられます。

そのためか、家族での使用を考慮したタイプの永代供養墓が人気です。

皆さんが近年の墓じまいブームから学んだ、お墓についての新たな風習が育ち始めています。

関西霊園情報局運営

有限会社オフィス石太郎

 

 

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